歴史的まちなみを活かしたまちづくりとは?

現在、行われているまちづくりとは?

みなさんは「まちづくり」と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?

日本全体で人口が増加し、経済成長が著しかった、主に1990年代までは「山を切り開き、海を埋め立て、交通網を整備することで、まちをつくる。新しいまちでは、多くの高層建築物が建ち…」といった、ハード面での整備によって、まちを新たに創り出すようなまちづくりが、各地で見られました。しかし、2000年以降は、このようなまちづくりは減り、少子高齢化による人口減少、経済成長の鈍化、地震や台風などの自然災害の劇甚・頻発化、インフラ設備の老朽化などの課題を乗り越えるためのまちづくりが全国で行われており、まちづくりに求められることは、変化してきています。今後は、まちの課題を乗り越えながら、まちをどのように良くしていくのか、ハード面だけでなくソフト面も含めた取り組みが、さらに進められていくものと考えられます。

歴史的まちなみを活かしたまちづくりの変遷

近年多く見られるまちづくりの一つに、歴史的まちなみを活かしたまちづくりが挙げられます。

戦後、高度経済成長や無秩序な都市化によって、伝統的建造物や歴史的なまちなみなどの景観は、急速に失われていきました。そのような中で、1960年代以降、地域の特色ある歴史的な景観を守ろうとする取り組みが、各所で見られるようになります。1970年には、伝統的建造物群保存地区制度が発足し、全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存が図られるようになりました。なお、国は市町村からの申出を受けて、価値が高いと判断したものを重要伝統的建造物群保存地区に選定しています。2024年現在、重要伝統的建造物群保存地区では、105市町村で127地区、約30250件の伝統的建造物と環境物件が保護されています。伝統的建造物群保存地区以外にも、全国で歴史的まちなみを活かしたまちづくりが進められています。

歴史的まちなみを活かすとは?

歴史的まちなみは、伝統的建造物群保存地区制度創設当初、伝統的建造物や景観の保存に向けた取り組みが、ほとんどでした。しかし、近年では、歴史的まちなみを保存するだけなく、活かすための取り組みが広がってきており、建造物を観光拠点・宿泊施設・飲食施設として利用しているものも、全国で見られるようになりました。2019年には、伝統的建造物群保存地区制度開始前に作成される「保存計画」が、「保存活用計画」に名称変更されており、計画する段階から「活用」を前提とするなど、保存および活用の両面から、歴史的まちなみを活かしたまちづくりが、各地で行われています。

三重県内でも歴史的まちなみを活かしたまちづくりが各地で行われている

三重県内では、亀山市関宿が重要伝統的建造物群保存地区として選定されており、関宿では1984年の選定以降、歴史的まちなみを活かしたまちづくりが約40年間行われています。県内各地では、関宿以外にも歴史的まちなみを見ることができ、さまざまなまちづくりが行われています。特に、三重県は東西をつなぐ大動脈であった東海道が通り、全国各地の旅人が目指した伊勢神宮に向かうための主要街道が多く整備されていることから、宿場町や城下町、武家町が点在し、海岸線や山間部では漁村や山村集落など歴史的まちなみが、今も多く残されています。これらの歴史的まちなみは、建造物や景観を保存しながら、住環境や生活環境整備など活用に向けた取り組みを同時に進めることで、地域の魅力向上や地域活性化にも大きな影響をもたらすものといえます。今後も、各地の事例を踏まえ、歴史的まちなみを活かしたまちづくりのありかたについて、研究したいと考えています。

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