第8回の読書会は、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』をテキストに3月31日に開催されました。だんだんと忙しくなっていくなかで、ついに2021年度最後の日に開催、ということになってしまいました。でも、そんななかでの読書会は本を読む楽しさを感じさせてくれる貴重な機会でもあります。
今回は時あたかもロシアのウクライナ侵攻というなかで、ベラルーシ出身のアレクシエーヴィッチの本を読むことになりました。これをテキストにしようと決めたときには、まだそんな状況になることなど誰も予測していませんでした。
兵士として第二次世界大戦(独ソ戦)に参戦した膨大な数の女性たちの声を拾い上げて行ったアレクシエーヴィッチの仕事のありようから、話題は今現在のウクライナ危機へと飛び、そしてまた拾い上げられた声の一つひとつに戻って行きました。過去の声を聞くことによって、現代のありさまに光を当てていく時間になったようでした。
次回、第9回はヴァルター・ベンヤミンの有名な「複製技術時代の芸術作品」をテキストに選びました。予定では夏休みです。どなたでも参加できる会です。興味や関心のある方はぜひいらして下さい。